K氏の奥様からの電話の内容とは、

K氏が言うには
「今日は早く帰ってきてね」「誰と残業するの?」「今電話にでた人は誰?」「今年の新入女子社員の事を詳しく教えて」などなど、K氏の周りの人の事や行動をとても知りたがるとの事だった。



今でいうDVというものではなく、単なる焼きもち、浮気の不安からくる行動だったらしい。


ちょっとでも遅く帰ると泣かれると言っていた。


新婚時代はどこもそんな感じだろうなと思う。奥様の気持ち、わかる。


だから、飲みに誘われても「奥様に悪いから…」と断る人が増えたのだが、K氏は気にせず強引に誘って真っ直ぐ帰ろうとはしなかった。


私を含め、女子社員の間では「こんな人が旦那さんだと奥様大変よね。新婚なのに」と噂していた。



私も(普段、のろけてばかりいるのに、奥様の気持ちをわかろうとしてない。のろけているのは、自分を良く見せる為?こんなタイプの男性とは結婚したくないな)と思っていた。



女子先輩から、「奥さんがあんなに敏感なのには理由があるのよ。」という話を聞いた。

「彼は、とてももてるのよ。婚約中も浮気していたんだから。しかも会社で隣に座っていた年上の女性と!彼は、浮気した翌日、浮気相手に、”遊びだったから忘れて”と口止めしたんだって。その態度に腹をたてた女性が、”彼から強引に誘われた、婚約破棄してもいい、君が好きと言われた”と会社の人に言いふらしたの。奥さんにもばれて、本当に婚約破棄かと思ったけど、彼は”酔っていて覚えていない、女性から誘惑された”と説得して、何とか収まったのよ。その後、女性は会社にいられなくなって辞めて、彼は何もなかった風に過ごし、無事結婚したの。」



ああ、本当に嫌な男だなあと、その話を聞いて、K氏が嫌いになったのを覚えている。



そんな時、K氏に同行して得意先回りをする日があった。


終わったのは夕方遅く、暗くなっていた。
「疲れたね。夕飯食べてから帰社しようか。食べたら君はそのまま帰っていいよ。」と言われ、一緒にレストランに入った。


2人ともくたくたで、お腹ペコペコだった。


注文し、食事が運ばれるまでのホッとした時間。


突然、K氏が驚く物を目の前に出して見せた。