はるか昔の話だが、結婚直後に奴は仕事を辞め、求職活動もせずに毎日遊んでいた。

仕事をするそぶりも無く、不安になった私は「遊んでいないで仕事を探したらどう?」と言った。

(奴は結婚する前は、「どんな事があってもどんなきつい仕事をしてでも絶対に食わせる。」と言っていた)


すると「お前は何様か!  旦那が稼げない時は、女房が食わせるのが当たり前だろう。実家にでも頼んで金を作るとか、努力したのか?あんたも人に要求ばかりする人間だったか。あ~あ、がっかりした」
と言われた。

奴のそれまでヘラヘラと笑っていた顔が、豹変した。

あの顔は忘れられないほど、嫌な表情だった。



そして「もし転職しても、僕がくびになったり、給料が減ったりしたら、あんたのせいだからな。転職を焦らせたからだからな」と、こういう事も言い訳として準備する。


これと似たような言い方を姑からも言われた事がある。

「息子の失敗は嫁のせいだからね。」と。



母親の良い洗脳ならどれだけ良かったか。
悪いところだけ真似している。




これが奴の本性だとその時から思っている。



この事を奴に覚えているかと話した時もある。


本人は忘れたふりをし、「今が大事ではないか。済んだ事を考えても意味がない」みたいな説教をするだけ。
確かにいつまでも過去に執着してはいけない。
前を向いて明るく生きる方が良い。

そうやって生きてきたよ。


いつまでも過去にこだわり、変わらないのは自己愛男の方なのだ。

過去にした事をずっと繰り返し、迷惑被っているんだよ。

しかも、過去の失敗を成功話に塗り替え、「自分は本当はこんなに凄いんだ!」と言ったり、「僕が子どもの時は~」「昔は~」ばかりを口癖にし、今からも前の方も目を背けている。



奴の方が根にもつタイプだ。いつまでも自分をくびにした社長の悪口を言いふらし、自分を正当化する。



こんなに口と行動が正反対の人間はいないだろう。


いや、どこの職場にも一人位はいるかな?


自分がそういう人といると、たとえ離れて暮らしていても、自分が嫌な人間になっていく気がして怖い。



独身の間に知り合った男性の中でこういう人はいなかった。職場、同級生、先輩、どこでもこういうタイプの人とは縁がなかった。


世の中にこんな人がいるという事を知らなかった。



むしろ、言い訳を嫌うのが男性のいいところだと信じていた。


人間関係に恵まれていた事は幸せなのに、それが裏目に出た事は私の未熟さだ。